KAZU HAIR JOURNAL

白髪を染めながら、これからの髪も大切にしたい。
これまで当サロンでは、髪に必要な成分を補いながら染める「高濃度美容液カラー」を中心に施術してきました。
その考え方が間違っていたとは、今も思っていません。
ただ、ある70代のお客様の髪を一年間見続ける中で、必要なものを補うだけでは追いつきにくい髪もあるのかもしれないと感じる出来事がありました。
今回は、そのお客様の髪を通して、なぜ僕が毎月の白髪染めを見直し、香草カラーへ切り替えたのかを書いてみたいと思います。
年齢とともに、少しずつ細くなっていた髪
そのお客様は、もともと軟毛で、年齢とともに髪がかなり細くなっていました。白髪も気になるため、月に一度、高濃度美容液カラーを続けていました。
2025年には、当サロンで初めて髪質改善ストレートをさせていただきました。施術後の髪は綺麗に整い、その年の梅雨にも、目立った膨らみは見られませんでした。

ただ、一年間髪を見続けている中で、髪が少しずつ弱くなっているようには感じていました。急に大きく傷んだわけではありません。けれど、以前の髪にあった余力が、少しずつ小さくなっているように感じたのです。
2026年、もう一度ストレートをしました
2026年に、再び髪質改善ストレートをさせていただきました。今回も、施術直後は綺麗に仕上がっていました。クセが整い、乾かした後のまとまりにも、大きな問題は感じませんでした。
ところが、次にご来店いただいたとき、前年とは少し違う状態が見られました。特に気になったのは、前回ストレートを施術した部分の膨らみです。
もちろん、梅雨の湿度も関係していたと思います。髪は湿度の影響を受けます。そのため、梅雨に膨らんだからといって、すべてをカラーやストレートの問題にはできません。
それでも、僕の中には一つの疑問が残りました。
また、いつもの「なんで?」が始まりました。
見直したのは、ストレートだけではありませんでした
最初は、ストレートの施術について考えました。
薬剤の強さなのか。熱の入れ方なのか。施術した範囲なのか。
もちろん、それらも確認する必要があります。ただ、お客様の一年間を振り返ると、ストレートをするのは年に一度です。一方で、白髪を染めるためのカラーは毎月行っています。
と思うようになりました。一度の大きな施術だけではなく、日々や毎月繰り返している小さな積み重ねを見る。髪の状態を長く保つためには、その視点が必要なのかもしれません。
高濃度美容液カラーが悪かったわけではありません
高濃度美容液カラーでは、カラーをしながら髪に必要なものを補い、できるだけ綺麗な状態へ整えることを考えてきました。髪に余力があるうちは、その方法で支えられることもあります。
ただ、年齢とともに髪が細くなり、少しずつ弱くなっている状態では、補うだけでは変化に追いつきにくくなることがあります。
今回、僕が感じた高濃度美容液カラーの限界は、
年齢とともに髪の状態が変化していく中で、必要なものを補いながら染める設計だけでは、支えきれない髪もあるのではないかと感じたのです。
何かをさらに足すだけでよいのだろうか。それよりも、毎月繰り返すカラーそのものを、もう少し穏やかな方向へ変えられないだろうか。そう考えたことが、香草カラーへ目を向けた理由でした。
そこで、香草カラーへ切り替えました
このお客様には、高濃度美容液カラーから香草カラーへ切り替え、先日2回目の施術をさせていただきました。
香草カラーは、髪への負担に配慮しながら白髪を染められるカラーです。選んだのは、髪を一度で大きく変えるためではありません。白髪を染めることは続けながら、これからの髪に合わせて、毎月のカラーの方法を見直したかったからです。

「色が抜けにくかった」
と喜んでいただけました。僕自身も、これまでとの違いを少し感じています。
ただし、まだ2回です。季節や湿度、髪の伸び方、日頃のお手入れなども関係します。今感じている変化が、すべて香草カラーによるものだとは、まだ言い切れません。これから数か月、半年、一年と髪を見ながら、次回来店時の状態がどのように変わっていくのかを確認していきたいと思っています。
髪だけではなく、体も同じなのかもしれません
今回のお客様の髪を見ながら、髪だけではなく、体の変化についても考えるようになりました。
若い頃は、少しくらい無理をしても、眠れば元に戻ったように感じることがありました。多少疲れていても、同じ生活を続けられた。ところが年齢を重ねると、以前と同じ生活をしていても、疲れ方や戻り方が少しずつ変わってきます。
髪も、似ているのかもしれません。
以前は、高濃度美容液カラーで必要なものを補いながら染めることで、綺麗な状態を保てていた。しかし、年齢とともに髪が細くなり、余力が小さくなってくると、以前と同じ方法では追いつきにくくなることがある。
これは、施術の効果が急になくなったということではありません。髪の状態が変われば、そのときに合う方法も変わるということだと思っています。
今の状態に合わせて、方法を変えていく
体も、以前と同じ生活では整いにくくなったと感じたとき、睡眠や水分、食事、体の動かし方などを見直すことがあります。今までの方法をすべて否定するのではなく、今の体に必要なものを考え直す。
髪も同じように、
「何を補った方がよいのか」
「何を少し減らした方がよいのか」
を、その都度考える必要があるのだと思います。
足りないものを補うことも大切です。一方で、すでに余力が小さくなっている髪や体に、さらに何かを重ね続けることが、本当に合っているのかを考える必要もあります。
今回、僕が香草カラーを選んだのは、特別なものをたくさん加えたかったからではありません。今の髪の状態に合わせて、毎月のカラーを、できるだけ穏やかな方法へ変えてみようと思ったからです。
顔まわりの薄さも、何とかしてあげたい
このお客様には、もう一つ気になっていることがあります。それは、顔まわりの髪の薄さです。
顔まわりは、髪の中でも変化が表れやすい場所です。髪が細くなったり、密度が少なく見えたりすると、髪型だけではなく、顔全体の印象にも影響します。

ただ、香草カラーへ変えれば、顔まわりの髪が増えるとは言えません。カラーだけで解決できるものでもないと思っています。頭皮の状態、年齢による変化、生活習慣、体調、これまでの施術履歴など、いくつもの可能性を分けて考える必要があります。
それでも、毎月繰り返すカラーを見直し、今ある髪をできるだけ大切に扱うことは、これからの髪を考える土台になるのではないかと感じています。
今は、その順番で考えています。
僕が考える若返りと再生美容
「若返り」というと、若い頃と同じ状態へ戻すことのように聞こえるかもしれません。でも僕は、無理に昔へ戻そうとすることだけが若返りではないと思っています。
今の髪と体の状態を知り、その時点に合った方法へ少しずつ変えていく。その結果として、髪が扱いやすくなったり、朝の支度がラクになったり、鏡を見たときの印象が少し明るくなったりする。
僕が考えている再生美容は、そうした積み重ねです。
以前に合っていた方法が、ずっと同じように合い続けるとは限りません。だから、
髪だけではなく、頭皮や体の変化にも目を向ける。必要なものがあれば補い、負担になっているものがあれば減らす。そして、今の状態に合わなくなってきたと感じたら、施術や日常の方法を少しずつ変えていく。
その繰り返しが、これからの髪と体を整えることにつながるのではないかと思っています。
施術直後より、次に来られたときの髪を見る
美容室で施術をした直後は、髪が綺麗に見えやすいものです。だからこそ僕が大切にしたいのは、その日の仕上がりだけではありません。

次に来られたとき、髪がどうなっているか。ご自宅で乾かしたときに扱いやすかったか。一か月後、半年後、一年後も、白髪を染めながら髪を保てているか。
今回のお客様の髪を通して、高濃度美容液カラーで補い続けるだけではなく、毎月のカラー方法そのものを見直す必要があると感じました。
香草カラーが、すべての方に合うとは思っていません。髪を明るくしたい方や、色の変化を楽しみたい方には、別の方法が合うこともあります。髪の状態や、これからどのように過ごしたいかによって、選ぶ方法は変わります。
僕自身も、まだ確認している途中です。それでも、施術直後の綺麗さだけではなく、次回来店時の髪まで見ながら、その方の今に合う方法を考えていきたい。それが、今、僕が香草カラーに力を入れ始めた理由です。
よくいただくご質問
Q. なぜ高濃度美容液カラーから香草カラーへ変えたのですか?
高濃度美容液カラーが悪かったからではありません。年齢とともに髪が細くなり、必要なものを補いながら染めるだけでは、変化に追いつきにくいと感じたためです。そこで、毎月繰り返すカラーの方法そのものを見直しました。
Q. 香草カラーに変えて、すぐに髪は変わりますか?
今回のお客様からは、2回目のご来店時に「髪が落ち着いていた」「色が抜けにくかった」とお聞きしました。ただ、季節や日頃のお手入れなども関係するため、香草カラーだけによる変化とはまだ言い切れません。これからも継続して確認していきます。
Q. 香草カラーは、誰にでも合いますか?
すべての方に合うとは考えていません。希望する明るさや色味、白髪の状態、これまでの施術履歴などを確認したうえで、その方に合うカラー方法を考えています。
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